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060125

「在宅入力情報保障」の実証・運用実験

この活動テーマを取り上げた理由は「会員募集について」を参照してください。

この実験に参加する方は入力に守秘義務を求められるため、「ラルゴ」に入会していただきます。
守秘義務の詳細(研究のためのログの扱いや発表方法なども)については、議論し詰めて行きたいと考えます。

実証・運用実験は、以下のステップで進めたいと思います。

当初の計画(050801)は、ここをクリックしてください。

1)ステップ1(060124実施中)
<目的>
実験に参加するメンバーのインターネット環境でIPtalkが使えるか試します。

<内容>
IPtalkをインターネットで使う方法として、以下の2つを試しました。(試しています。)

a)ポートの穴あけとオンライン機能の利用(図−1a)
b)ソフトVPNルーター(PaketiX)の利用(図−1b)

IPtalkを立ち上げて、互いに入力が表示されるかを確認します。(しました。)

<ポートの穴開けを利用する方法>

<図−1a>

図−1aの「オンライン機能サーバー」とは、IPtalkのホームページに置いてある小さなプログラム(CGI)です。
通信にHTTPを使っているため、ルーターに穴を開けなくても利用できます。

<ソフトVPNを利用する方法>

<図−1b>

図−1bの「PaketiXサーバー」は、愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室のサーバーを利用させていただています。



2)ステップ2
<目的>
動画や音声をインターネットを使って送受信できるか実験します。

<内容>
動画や音声を送信する方法として以下の方法を試しました。(試しています。)

1)Yahooメッセンジャを使う
2)Skypeを使う
3)CamCastを使う

この内、1)Yahooメッセンジャは、音声の品質が悪く、実験する以前に候補から落ちました。

IPtalkの入力とは切り離して、動画や音声を受信し入力に使えるかを確認します。(しました。)
実験に参加するメンバーのパソコンやインターネット環境チェックも兼ねています。

<Skypeを使う方法>

<図−2a>

図−2aの「Skypeサーバー」は、イメージです。Skypeを利用しているユーザーのパソコンをサーバーとして借用するという方法を取っているらしいのですが、詳細は分かりません。


<CamCastを使う方法>

<図−2b>

図−2bの「PaketiXサーバー」「CamCastトランスミッター」「ビデオカメラ、マイク」などの設備と、「CamCastによる動画・音声の配信」は愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室にお願いしています。


3)ステップ3
<目的>
インターネットを通して配信される動画や音声で在宅入力が可能か確認します。

<内容>
愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室の協力で、講義ビデオの映像や音声を配信して、それを在宅で入力します。
方法は、以下の3種類があります。

1)動画・音声を入力(PaketiXとCamCastを利用)
2)音声を入力(PaketiXとSkypeを利用)
3)音声を入力その2(ルーターの穴開けとSkypeを利用)

今回の実験は、「普通のボランティアサークルでも実施可能な方法」を目的としているため、PaketiXやCamCastなどの特殊な装置などを必要としない3)案が、「より好ましい方法」です。
このため、1)案、2)案に対して、3)案は、どのようなディメリット(字幕の品質や運用のやり易さなど)があるかを検証します。

情報保障の対象は、愛媛大講義ビデオ以外に、普通のボランティアサークルが対象とする講演会や会議などのビデオを愛媛大に送り映像・音声を配信していただくことで、「より実際の情報保障に近い状況」を実験することを計画しています。


<動画を入力する>
図−3aは、愛媛大が計画した実験に、ラルゴが入力者として参加、協力します。
愛媛大は、通信の条件などを変えることで、入力にどのような影響がでるかを実験します。
それらの定量的な実験データは、ラルゴにも開示していただけることになっています。
ラルゴは、入力者から見た運用上の問題点や情報保障としての品質などについて感想を記録します。
それらは、愛媛大の研究にも利用されます。
ラルゴは、インターネットを通して配信される動画や音声で在宅入力の可能性の評価と問題点の検出を行います。

<図−3a>

図−3aの「PaketiXサーバー」「CamCastトランスミッター」「ビデオカメラ、マイク」などの設備と、「CamCastによる講義ビデオ映像の配信」は愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室が準備・実施します。


<音声を入力する>
図−3bは、ラルゴが主体となり、愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室の協力を得て、実施する実験です。
入力対象は、講義ビデオ以外に、会議や講演会のビデオが考えられます。

<図−3b>

図−3bの「PaketiXサーバー」「マイク」などの設備と、「Skypeによる講義ビデオ音声の配信」は愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室にお願いしています。(お願いする予定です。)


<音声を入力する、その2>
図−3bは、ラルゴが主体となり、愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室の協力を得て、実施する実験です。
入力対象は、講義ビデオ以外に、会議や講演会のビデオが考えられます。

コストがかからない方法で入力が可能か確認します。
上の2案との入力の差を検証します。

<図−3c>

図−3cの「マイク」などの設備と、「Skypeによる講義ビデオ音声の配信」は愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室にお願いしています。(お願いする予定です。)

4)ステップ4
<目的>
模擬的に、実際に情報保障を行い評価します。

<内容>
方法は、以下の3種類があります。

1)動画・音声を入力(PaketiXとCamCastを利用)
2)音声を入力(PaketiXとSkypeを利用)
3)音声を入力その2(ルーターの穴開けとSkypeを利用)


ラルゴは、入力と「字幕の評価」を行います。
「字幕の評価」には、利用者の意見が必要です。


<愛媛大の模擬講義の情報保障、PacketiXとCamCast>
図−4aは、ラルゴが主体となって計画実施するか、愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室の研究として実施し、ラルゴが協力する形で参加するかは、まだ明確になっていません。

<図−4a>

図−4aの「PaketiXサーバー」「CamCastトランスミッター」「ビデオカメラ、マイク」などの設備と、「模擬講義の実施」「CamCastによる講義映像の配信」は愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室にお願いしています。(お願いする予定です。)


<愛媛大の模擬講義の情報保障、PacketiXとSkype>
図−4bは、ラルゴが主体となり、愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室の協力を得て、実施する実験です。

<図−4b>

図−4bの「PaketiXサーバー」「、マイク」などの設備と、「模擬講義の実施」「Skypeによる講義音声の配信」は愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室にお願いしています。(お願いする予定です。)


<愛媛大の模擬講義の情報保障、ポート穴あけとSkype>
図−4cは、ラルゴが主体となり、愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室の協力を得て、実施する実験です。

<図−4c>

図−4cの「マイク」などの設備と、「模擬講義の実施」「Skypeによる講義音声の配信」は愛媛大学総合情報メディアセンター村田研究室にお願いしています。(お願いする予定です。)


5)ステップ5以降の進め方
ステップ4が終わった時点で、レビューポイント(見直し)を設けたいと思います。

ステップ4までは、以下の3つの方法を平行して実験評価して来ました。(図−5)

1)動画・音声を入力(PaketiXとCamCastを利用)
2)音声を入力(PaketiXとSkypeを利用)
3)音声を入力その2(ルーターの穴開けとSkypeを利用)

しかし、ステップ5の運用実験では、以下の理由で方法を一つに絞る必要があると考えます。

1)一定期間の実験が必要となるため労力がかかり、複数の実施は困難。
2)利用者の協力、評価が必要。方法を途中で変えるのは良くない。

このため、ステップ4が終わった時点で、それまでの実験結果をまとめ、ステップ5以降の進め方について検討したいと思います。
また、ステップ4までの研究成果をまとめ、対外的に発表したいと思います。
日程的には、区切りよく、ちょうど1年の06年7月を目標にしたいと思います。

<図−5>



図−6が今までの日程&今後の日程案です。

黄色い部分は、愛媛大の実験に協力して実施する項目です。
次のステップである運用実験の方法を7月までに検討し、8月より、次のステップの準備に入りたいと考えます。
4月の模擬講義の在宅入力情報保障を1年目の集大成として、5月に論文としてまとめ、6月に発表したいと思います。

<図−6>



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